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奇妙な事件

緑色の子供―ウールピットの怪事件

今から850年ほど前、イギリスに不思議な子供たちが現れた。子供たちは見たこともない衣服をまとい、聞いたことのない言語を喋る。そして何より奇妙なことに、彼女たちの肌は全身が鮮烈な緑色をしていた。残された文献から、その怪事件を追ってみよう。
奇妙な事件

岐阜県富加町の幽霊マンション―町営住宅を襲うポルターガイスト

1999年に完成した町営住宅で住民の入居直後から奇妙な現象が起こる。怪音が響き、皿が飛び、コンセントの抜けたドライヤーから熱風が――。怪現象としてメディアに大きく取りあげられ、様々な憶測が飛び交い、全国からは自称霊能力者たちが競うように訪れた。富加町幽霊マンション――そこで何があったのか。
奇妙な話

偽汽車で行こう――消えた幻の列車

汽車がモクモクと煙を吐き出して走っていると、線路の向こうからもう一台の汽車が走ってくる。あわや正面衝突の危機、汽笛が高く鳴り、ブレーキのけたたましい音が響く。だが、衝突の瞬間、対向汽車は霞のように消える。日本の鉄道黎明期に多発した偽汽車との遭遇事件。
奇妙な話

神隠し――ここは、人の消える国。

ある日、人間が忽然と消える。乗った馬の上から、入浴中の全裸のまま、あるいは隠れんぼで隠れたまま――。帰ってくる者がいれば、二度と帰ってこない者もいる。その時なにが起こったのか。手元に残された様々な事例から神隠しの裏側にせまってみよう。
奇妙な事件

青ゲット殺人事件――都市伝説となった事件

雪の降る夜。青い毛布を頭からかぶった男が訪ねてきた。1人目が連れ出され、2人目が連れ出され、3人目が連れ出され、みんな死んだ。様々な都市伝説の源泉となった未解決の怪事件。
奇妙な事件

Tamam Shud事件――謎の男と謎の暗号

1人の男が死んだ。その男は暑い夏の盛りにコートを羽織り、眠るようにビーチに横たわっていた。警察がどれほど調べても男の身元は判明せず、ただ意味不明のメモばかりが見つかる。TamanShud――いまだ未解読の暗号が残る、いぜん未解明の事件。
奇妙な事件

ジェヴォーダンの獣――ベートは何処へ行ったか

100人近くの命を奪った謎の存在。その圧倒的暴力の前に中世フランスは震え上がった。女子供を無残に殺害し、広範囲にわたっての神出鬼没。時として瞬間移動でもしたかのような同時出没を見せる。人々は武装し、肩を寄せ合い、まばたきしない瞳で囁きあった。そして恐怖はこう呼ばれる「Labête」――怪物と。
人物

サンジェルマン伯爵――時空の旅人

不老不死。そう噂された男がいた。その男は数カ国語を流暢に話し、キリストの死に立ち会い、ルイ15世に謁見しナポレオンに助言し、ダイヤの傷を消し、予言めいた発言もした。世界のあちこちに現れ、世紀をまたいで生きる男――伝説の錬金術師は今も生きているか?
人物

ケイティ・キング 美人霊媒の呼び出す美人幽霊

美少女の呼び出した霊は、ケイティ・キングと名乗った。 彼女は美人で、生きているかのように脈があり、観客の膝の上に座り、甘えるように囁いた。 真偽の調査あたった科学者が『本物』と認めた美しき霊。
奇妙な事件

悪魔の蹄跡 いまだ未解決の怪事件

雪の降ったある朝、奇妙な足跡が発見される。その足跡は家の屋根をまたぎ、高い塀を乗り越え、一直線に続いていた。たどった足跡の歩行距離はおよそ60Km。いまだに明確な回答がだされていない奇現象。『私が同意できる説は、1000匹を下らない片脚のカンガルーがおのおのが特別製の小さな蹄鉄を付けデヴォンシャーの雪に足跡をつけたかも知れない、という説だ』チャールズ・フォート
奇妙な事件

フィラデルフィア実験――阿鼻叫喚の不可視化計画とその真相

強力な電磁波の力場が駆逐艦エルドリッジを包んだ。やがて、船の姿はぼやけだし、その場から完全に消えた。実験の成功に沸く観測船とは裏腹に、エルドリッジ艦内は叫びと悲鳴に満たされていた。身体は唐突に燃え上がり、精神は錯乱をきたす。霧のように空気に溶けた者もいれば、船体に身体が飲み込まれた者もいた。フィラデルフィア実験、それは公表されなかった極秘プロジェクト。
原色宇宙人図鑑

画家だって第三種接近遭遇する――レジャー星人ハウピ村事件

宇宙人と遭遇する条件として、特に重要視されるのは絵が下手であるというファクトである。それはほとんど法則として語られ、宇宙人と出会いたいと願う世の美大生や芸術家の希望を無残に打ち砕いてきた。だが1981年、ポーランドで人類初ともいえる快挙がなされた。画家だって、宇宙人と出会える。
奇妙な旧世界

ドゴン族 知るはずのない天体知識を知る部族

――なぜ、貴方たちがそれを知っているんだ?人類学者は息をのんだ。肉眼では見えない星、シリウスB。それは先端天文学で近年ようやく観測された伴星。彼らはそれを知っていた。だが彼らの天文学知識はそれにとどまらず、他にも肉眼では観測できない宇宙の姿を伝承として彼らは知っていた。シリウス・ミステリーと呼ばれる論争の始まりである。
人物

アンジェリン 不可解なる看板娘の恐怖

あるときLA市内のビル上に巨大看板が現れた。セクシーな美女と電話番号の他には『ANGELYNE』と書いてあるだけの看板だ。電話をしてみても、何を宣伝するわけでもない。不可解なまま看板は増え続け、世界中で看板の目撃報告がなされはじめた。謎の女アンジェリン、誰もが知る、そして誰も知らない人物。
奇妙な話

ペイシェンス・ワース 本物のゴースト・ライター

ウイジャ盤で呼び出された霊は、次々にアルファベットを指していった。綴られてゆく文字は、やがて文章となり、文節となり、小説となった。やや冗長で、やや難解で、ややウザい。それは『TheSorryTale』と題され出版された。孤高の幽霊作家ペイシェンス・ワースのデビュー作である。
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