集団ヒステリー

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奇妙な事件

バネ足ジャック―スプリンガルドと呼ばれた男

19世紀、霧けむるロンドン。ヴィクトリア朝の夜を、奇怪な存在が闊歩した。それは、よく人を襲い、よく跳ね、よく笑い、よく火も吹いた。屋根から屋根へ、闇から闇へ。スプリンガルド――バネ足ジャック。それは、大英帝国黄金時代の怪奇な伝説。
人物

フローレンス・フォスター・ジェンキンス―世界一有名な無名歌手

「人々は――私が――歌うことができないと言うかも知れません」音楽の殿堂、数々の名演が行われてきたカーネギーホール。その壇上である日、ある女が伝説となった。素朴なピアノ演奏をバックに、次々に披露されるオペラの難曲。押しかけた観衆は自分がいったい何に直面しているか、よく理解できないでいた。あるものは言った「彼女は、とにかく何かをやった」あるものは言った「彼女の歌声は――そう、輪姦される七面鳥のようだった」
奇妙な話

ファティマに降りた聖母――7万人の見た奇跡

牧童の前に現れた聖母は天を背負い、言った。これから言うことは、誰にも喋ってはなりません――。恐ろしい3つ預言を残し、遠からず訪れる牧童の死を予告し、そして集まった7万人の前で奇蹟を起こして見せた。ローマ教皇が卒倒し、バチカンが隠匿し続けた第3の預言。そして踊る太陽の奇蹟。あの日、ファティマで何が起こったか。
奇妙な事件

毒ガスの香る町―消えた怪人マッド・ガッサー

夜もふけたころ。ふと目を覚ますと、どこからか甘い匂いがする。それはどんどん濃くなって、やがて吐き気を催させる。ある人は嘔吐し、頭痛にのたうち回り、ある人は意識不明に陥り人工呼吸で蘇生された。目撃者は言う。全身黒ずくめの不審者がいた。騒ぎの直後に去っていった。窓の外にいた。人々を毒ガスで襲った夜の徘徊者――マッド・ガッサー。怪人、狂人、ご用心。
奇妙な事件

セイラム魔女裁判―清廉潔白のグロテスク

少女たちが被告とされた女を指差しながら悲鳴をあげる。その女が魔術を使っている、と。少女たちの全身は痙攣し、法廷の床にのたうち回った。およそ常人らしからぬ形に手足が捻れた。被告が身振り手振りに自らの潔白を主張すると、その手足の動きと寸分たがわぬ動きを少女たちが見せる。異様な光景だった。「そして、無実の女たちが魔女として吊された」そう研究家は言う。その一方で「だがその中に本物の魔女もいた」とも。黒歴史の村セイラムにいったい何があったのか。
奇妙な事件

岐阜県富加町の幽霊マンション―町営住宅を襲うポルターガイスト

1999年に完成した町営住宅で住民の入居直後から奇妙な現象が起こる。怪音が響き、皿が飛び、コンセントの抜けたドライヤーから熱風が――。怪現象としてメディアに大きく取りあげられ、様々な憶測が飛び交い、全国からは自称霊能力者たちが競うように訪れた。富加町幽霊マンション――そこで何があったのか。
奇妙な事件

ジェヴォーダンの獣――ベートは何処へ行ったか

100人近くの命を奪った謎の存在。その圧倒的暴力の前に中世フランスは震え上がった。女子供を無残に殺害し、広範囲にわたっての神出鬼没。時として瞬間移動でもしたかのような同時出没を見せる。人々は武装し、肩を寄せ合い、まばたきしない瞳で囁きあった。そして恐怖はこう呼ばれる「Labête」――怪物と。
奇妙な事件

悪魔の蹄跡 いまだ未解決の怪事件

雪の降ったある朝、奇妙な足跡が発見される。その足跡は家の屋根をまたぎ、高い塀を乗り越え、一直線に続いていた。たどった足跡の歩行距離はおよそ60Km。いまだに明確な回答がだされていない奇現象。『私が同意できる説は、1000匹を下らない片脚のカンガルーがおのおのが特別製の小さな蹄鉄を付けデヴォンシャーの雪に足跡をつけたかも知れない、という説だ』チャールズ・フォート
奇妙な事件

万病を治すルルドの泉 認められた奇跡

少女は四つんばいになって洞穴の奥へと進み、染み出していた泥水を手にすくった。そして言った「“あの方”がそうしろとおっしゃった。泉の水を飲み。洗え、と」そして指示に従った者たちに奇跡の治癒が起こる――。薪拾いの少女ベルナデットを導いた『白い貴婦人』は何者だったのか。
奇妙な事件

サン・メダール教会―狂信者に起こる奇跡

『奇跡が起こっている』そう噂される教会内では酸鼻を極める地獄絵図が繰り広げられていた。見物にきた者は泣く、吐く、逃げ出す。サン・メダール教会に奇跡の治癒はあったのか。
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