奇現象のある世界

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原色宇宙人図鑑

ラブランド・フロッグ――カエル男の長い午後

2週間前の夜、若い警官が二足歩行のカエル怪人と対峙した。今日の夜、別の警官が怪人に鉛玉をプレゼントした。明日の朝、確固たるべき統治は窮地に、ニッチもサッチも法治も叡智も及ばぬ驚天動地。ここは多様性ある怪物が跋扈する町オハイオ州ラブランド。真偽を問わなきゃなんでも居る。明後日?そんな先のことはわからない。
奇妙な事件

ファフロツキーズ――落ちた魚で昼食を

空から魚が降ってくる。有史以来そんな報告が途絶えない。ときにはカエルが、ときにはコインが、ときには食事が、あるいは血肉が。疑問が議論を呼び、ある謎の解決は新たな謎のはじまりとなる。いったいこの地球で何が起こっているのか。これは予報ハズレの魚に悩まされてきた人類と、謎のファフロツキーズ現象との壮絶な戦いの物語である。
お知らせ

オカルト・クロニクル書籍化のお知らせ +初版正誤表

苦節5年ぐらい。好き勝手にだらだら書いてきた。ビリーバーとなるには信仰心が足りず、懐疑派となるには知性が、否定派となるには信念が足りない。そんな、悠久のゆらぎの中に我々はいる。この書は、オカルト界隈においてまったく無名の辺境サイトが荒廃の中から健全な精神を培い、わずか数年で書籍化をなし遂げた奇跡を通じ、我々『子羊』――導いてくれる羊飼いもおらず、守ってくれる牧羊犬もいない、ただ道に迷い続ける――か弱い子羊たちのもどかしくも屈折した成長の軌跡をあますところなく記録したドキュメントである。振り向いたら明日が見えないよようやくサイトが更新された――と期待された諸兄には残念な話となるが、今回はお知らせです。Twitterのほうで先に情報が回ったことにより既にご存じの方もおられるかも知れませんが、このたび、怪奇秘宝シリーズなどでお世話になっている洋泉社さまから、書籍版『オカルト・クロニクル』が出版していただけることになり、その告知と販促をかねた記事となります。オカルト・クロニクルPostedwithAmakuriat2018.8著:松閣オルタ出版:洋泉社一方的に懐疑するでもなく、盲目的に信じるで...
奇妙な事件

続・井の頭バラバラ殺人事件 ―迷宮の追憶から

ブロック状に切り分けられた遺体。バラバラ殺人のセオリーを逸脱し、骨格や筋肉を無視するかのように、ただ22センチごとに手鋸で切断されていた。冷静に解体され、丁寧に梱包され、未明に遺棄された。多くの謎を残したまま未解決に終わった平成の怪事件、24年目の新証言。
奇妙な事件

バネ足ジャック―スプリンガルドと呼ばれた男

19世紀、霧けむるロンドン。ヴィクトリア朝の夜を、奇怪な存在が闊歩した。それは、よく人を襲い、よく跳ね、よく笑い、よく火も吹いた。屋根から屋根へ、闇から闇へ。スプリンガルド――バネ足ジャック。それは、大英帝国黄金時代の怪奇な伝説。
奇妙な事件

神のいないエデン――フロレアナ島のアダムとイブ

あるひと組のカップルが南海の無人島に降り立った。彼らの目的とする『楽園作り』――各国のメディアが面白おかしくそれを報じ、その成りゆきを見守った。だが世間がコメディだと思っていた物語は、やがてホラーとなり、ミステリーにもなった。春も秋もなく、ただあるのは永遠の夏。手造りの楽園――そこで何があったのか。
奇妙な話

ジャージーデビル――闇に消えた13番目の子

「これ以上、くるしい思いをするなら、いっそ悪魔の子になればいい」リーズ夫人が口走ると、それは現実となった。産婆は見た。馬の頭にコウモリの翼、そして蹄のついた足に長い尾。それは奇怪な悲鳴を上げてリーズ家から飛び出すと、深く、静かな夜の森へ消えていった。ジャージーデビル伝説。それは悪魔として生まれた、リーズ家13番目の子の物語。
奇妙な事件

井の頭バラバラ殺人事件―迷宮の深淵から

――魚の切り身か、豚肉だと思った。丁寧に梱包されたビニール袋を清掃員が開けてみると、中身は人の足だった。駆けつけた警察による捜索でブロック状に切り分けられた遺体が次々見つかる。その数27パーツ、その寸法22㎝。その動機、その理由、不明。多くの謎を残したまま迷宮入りした平成の怪事件。
奇妙な話

ファティマに降りた聖母――7万人の見た奇跡

牧童の前に現れた聖母は天を背負い、言った。これから言うことは、誰にも喋ってはなりません――。恐ろしい3つ預言を残し、遠からず訪れる牧童の死を予告し、そして集まった7万人の前で奇蹟を起こして見せた。ローマ教皇が卒倒し、バチカンが隠匿し続けた第3の預言。そして踊る太陽の奇蹟。あの日、ファティマで何が起こったか。
奇妙な事件

ワイオミング事件―真実はフィクションの中に

ニュース番組の映像が乱れ、唐突に奇妙な映像が始まった。『333-333-333 これから特別なプレゼンテーションを行う』浮遊感のある音楽とともに、映像が視聴者に語りかけた。お前は病気だ。お前は道を見失った――と。そしてなんら具体的な『提案』もないまま映像は途切れ、事態に気付かないニュースキャスターが平然と選挙戦の行方にコメントする。電波ジャック、ワイオミング事件。真実はどこにあるか。FromWyomingwithhate.アメリカはワイオミング州。のどかな中西部――その中でもとりわけのどかなニオブララ郡の小さなテレビ局で事件は起こった。ローカルニュースの放送中に映像が乱れ、奇妙な映像が映し出された。不気味な人物と幾つかの文章からなるその映像は、なんらかの『表明』かと思われた。以下の映像がその時のものである。簡易的な字幕もつけておいた。この6分ほどの『特別なプレゼンテーション』が放送局が意図しない形で流れてしまった。当時、この映像をリアルタイムで見た者は嘔吐や頭痛などの体調不良をきたし、病院へ駆け込んだものもいた。もちろん「あの気味悪い放送はなんだ!」とテレビ局への苦情も殺到したという。...
奇妙な話

獣人ヒバゴン ― 昭和の闇に消えた幻の怪物

『謎の怪物あらわる!』奇怪なニュースが全国紙を賑わせた。神話が息づく中国地方の山奥で直立二足歩行する獣人が目撃された、と。目撃報告は増え続け、さまざまな人々が現地に押しかけた。そして、怪物はある日を境にパタリと消えた。謎の獣人、ヒバゴンは何処へいったか。
奇妙な事件

八丈島火葬場七体人骨事件 ― 解かれなかったミステリー

ある朝、火葬場の炉内にて、無断で燃やされた七体の人骨が発見される。警察が調べるも、不可解な事実ばかりが浮かび上がった。これは誰か? 誰でもない。どこから? どこでもない。有識者は言った。「まただ」と。また、祟りが降りかかったのだ、と。島に伝わる伝説と絡み合い、複雑怪奇な展開を見せた未解決の怪事件。
奇妙な事件

毒ガスの香る町―消えた怪人マッド・ガッサー

夜もふけたころ。ふと目を覚ますと、どこからか甘い匂いがする。それはどんどん濃くなって、やがて吐き気を催させる。ある人は嘔吐し、頭痛にのたうち回り、ある人は意識不明に陥り人工呼吸で蘇生された。目撃者は言う。全身黒ずくめの不審者がいた。騒ぎの直後に去っていった。窓の外にいた。人々を毒ガスで襲った夜の徘徊者――マッド・ガッサー。怪人、狂人、ご用心。
奇妙な旧世界

ラピュタは本当にあったのか―空飛ぶ城塞伝説

空を見上げれば、城が飛んでいる。龍の巣の中に廃墟となった街が隠れている。それらはファンタジーの世界だけに存在すると人は言う。だが本当にそうなのだろうか?様々な文献から『空飛ぶ街』伝説を追ってみよう。
奇妙な事件

熊取町7人連続怪死事件―初七日に友が呼ぶ

シンナー遊びの果てに1人が池で溺死した。まもなく、その友人も死んだ。そして死が感染する。その先輩、友人、同級生。一週間ごとに次々と、一週間ごとに淡々と。1.2km圏内に死が連鎖した。7人目の死者が出たとき、誰かが言った。「自殺は9人まで続く」「次はアイツだ」と。そして、亡くなる直前1人の少女が血まみれでうったえた言葉――「違う、違う」。あの静かな初夏、熊取町で何があったのか。
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